白黒の中の大阪

白黒写真の面白さを見つけました。形や影のことに目がいって、新鮮さがあります。大阪はぼくにとってアイディアの宝庫になりました。

というのも、中学の時に、修学旅行でみた大阪は、どこかケバケバしくて好感が持てませんでした。
しかし、今回根を張るように色々と歩き回ってみたことで、当たり前だけど、音が静かな場所や、様々な階層に住み分けられた人々の生活を感じました。

そういった絶対にあるはずの空間を、いつの間にか一方的イメージで埋め尽くしておりました。大阪は案外静かな場所です。昔と今のその認識のズレが面白くて、ふとした風景が"大阪"にあるという理由のみで、魅力的に映ります。陽気な気分で散歩をしています。

西洋建物の中の警備員、神社にお参りに来るキャバ嬢らしき女性、オフィス街のOL、いい声をしているホームレス、公園でキャッチボールをする小学生。これまで出逢っておきながらも、お互いにスルーしあっていた存在が、輪郭線を強調されてきました。

今まで「この土地はこうあるべきだ」という思い込みのせいで、意識の外側に追いやっていた存在が、被写体を探すという行為によって本来の姿に回復されました。

よくよく観察するだけで、こんなにも面白いなんて。もっともっと掘り出してみたいです。

2015.02.18

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